初対面の犬への正しいあいさつについて

― リリー・チン「How to Greet a Dog」をもとに ―

引用「Doggie Drawings by Lili Chin」

リリー・チンはアメリカ人のアーティストで、犬の行動やコミュニケーションをテーマにした教育的なイラストが有名です。自身のウェブサイト「Doggie Drawings」で、犬との接し方やボディランゲージについての無料ポスターを公開しています。

その中のひとつ、「How to Greet a Dog 正しくない犬へのあいさつ」をもとに、初対面の犬への正しい挨拶について説明をしたいと思います。

正しいあいさつとは
**「人が触ること」ではなく「犬が安心できること」**です。犬が「この人は安全」と判断できる時間と距離を与えることが最重要です。

正しいあいさつの手順(6ステップ)

  • いきなり触らない
  • 犬から 1〜2m離れた位置 で止まる
  • 体は 正面ではなく、少し横向き

※正面・真正面は「対決姿勢」に見えやすい

  • じっと見つめない
  • 顔は少し横、視線は外し気味
  • 上から見下ろさない(少しかがむのはOK)

※見つめ合い=威嚇と受け取られることがある

  • 名前を呼ばない
  • 「おいで」と手招きしない
  • 犬の反応を観察する(犬が自分から来るかどうか)

来てもよいサイン
☑ 体がゆるんでいる
☑ 自分から匂いを嗅ぎに来る

やめるサイン
☒ 体が固まる
☒ 後ずさりする
☒ 顔をそらす

→ ☒が出たら そこで終了 触らずにそのまま距離を保つ

  • 下から・横から そっと
  • 指を犬の鼻先に突き出さない
  • においを嗅ぐかどうかは 犬に任せる

※頭の上からの手=捕まえられる恐怖

  • 最初は 胸・肩・あごの下
  • 短く、軽く
  • 頭・顔・耳には最初は触らない

※自分から体を寄せてくる 触ったあとも離れないはOKのサイン

やめどきのサイン
☒ 身体を引く
☒ しっぽが止まる
☒ 頭をそらす

→ すぐ手を引く(それが正解)

  • 落ち着いた低めの声
  • 大きな声・高い声は出さない

✖ 正面から急に近づく
✖ 頭の上から手を出す
✖ じっと見つめる
✖ 無理に触る・抱きつく
✖ 犬が嫌がっているのに続ける

触れなかったけど、犬が落ち着いていた
→ それは とても良いあいさつです

このイラストを初めて見たのは私がまだ自分の犬の行動に困り果てていて藁をもすがる思いで田中雅織先生のオンラインセミナーに初めて参加したときでした。イラストの①から⑥すべて「私のことだ…。」と思いました。

今は出張トレーニングで初めて犬に会う時や幼稚園に初めて登園する犬にはこれらのことを必ず守っています。外でお散歩中の犬に会った時は、犬のほうから近づいてきた時以外はすべてスルーです。過去の私なら「あ!犬だ♡」と発見してから接近するまでずっと笑顔(にやけた)で凝視し声をかけ撫でたくて手を出していました。自分が犬の立場だったらとっても気味悪いし怖いと思います。

犬はもちろん可愛いです。私も無類の犬好きなので触れたくなる気持ちはよく分かります。ですが、犬にも感情があります。「かわいい!」「触れたい!」という自分の気持ちだけで接することは避け、犬に尊重・尊敬の気持ちを持って接することを心がけると犬からひとつ信頼を得られると思います。

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